軽自動車64馬力規制が撤廃されない事情って記事を読む動画を作りました。
よろしければ下の動画をご覧下さい✨

軽自動車が550cc時代、スズキとダイハツによる壮絶な馬力競争が行われていました。
そんなライバル争いに終止符を打ったのがアルトワークス、550ccながら64馬力を叩き出すエンジンは称賛と同時に軽自動車と言うカテゴリーに疑問を抱かせる存在となったみたいです。
限られた排気量で馬力を上げ徐々に普通車に迫っていき、あわよくば…
となれば軽自動車は普通車と変わらない…と言う扱いになりかねない。
極論はもう普通車じゃん…となってしまえば軽自動車枠撤廃論すら出るかも知れない状況。
軽自動車に主軸を置いていたメーカーは危機感を募らせる。
これ以上の馬力アップは軽自動車を作っていないメーカーからちょっと待ったがかかりそうなのを察知してか、アルトワークスの叩き出した64馬力を上限基準として自主規制と言う形で軽自動車業界を守ろうと言う動きになった。

今残念に思うのは、アルトワークスがもし70馬力を叩き出していれば70馬力規制になっていたのに…と思うのだけど550ccと言う排気量を考えればよく頑張ったと誉めてあげるべきでしょう。

国民大衆車として生まれた軽自動車は国民一人一人に自動車が行き届く為に設定されたカテゴリーで、小排気量で小型、安価ながら自動車としての機能を備え庶民の足として親しまれてきました。
当初は360cc~550cc排ガス規制に対応させる為に660ccとなり衝突安全ボディの採用により現在のサイズに収まっている。

高性能モデルが続々と誕生した1980年代、普通車に迫ろうとする軽自動車の勢いは自動車業界!特に軽自動車に軸足を持つメーカーが軽自動車不要論に繋がるのではないかと恐れ、64馬力以上は控えようと言う話になり64馬力規制が始まった。
国の定めた法律ではなく自主規制なので、戒律を守らないメーカーが出てきても良さそうだけど、軽自動車を製造するメーカーは右え習えって感じでこの自主規制に乗っかった。

現在の技術ならば660ccでも80馬力くらい余裕で出せそうだが、普通車未満である立ち位置を保持する為にあえて64馬力としている側面がある。
歪んだ進化を遂げた軽自動車ではあるが限られた枠の中でいかに現在のニーズに応えられるかの回答が、現在の軽自動車の姿だ。
64馬力規制を撤廃したとしても低燃費や排ガス規制等の問題で大きく馬力を上げてくる車は少ないと思うが、あくまで普通車未満でありたい軽自動車は今後も日本国内の専用車として残り続けるだろう。

…雑誌記事の引用をせずに自分の言葉で書いた文章も中々ですね(^^;