今にも降りそう空模様。スッキリしない天候に気分も湿りがち。

頑張って頑張ってと言いながら、こき使ってきた体を労わってあげることは必要です。

放っておいた心に耳を傾けてあげる時間も大切ですね。

どうぞ、心穏やかな一日でありますように。

 

 

「梅雨のころ」

 

  A

 

風に吹かれ

一歩を踏み出す

 

薄日さし

心の窓が揺らめいて

 

燃え立ったり

陰ったり

 

こんなに

心は危なげで

 

朽ちるまま朽ち

揺れるまま揺れ

 

望まれるままの

路地の花よ

 

一滴の平安を

分けておくれ

 

  B

 

くちなしの

甘い香り

 

漂う

細道よ

 

見上げて

山鳩

 

わたしも

生きる

 

  C

 

藤棚に

蒼い弦延びて

 

薄紫の黄昏

何処に

 

誰が植えたのか

深紅のバラよ

 

情熱は

彼方から

 

どちらの道を

歩こうか

 

突然

思いがけない扉が拓いたりする

 

そこを

急ぎ足で渡っている

                   motomi

 

※ 小さなものの一途な姿に励まされ。