契約不適合責任については、宅建業法の自ら売主制限で出題されます。

宅建業法を盤石とするためにもベースとなる民法のルールはしっかりと身につけましょう！

契約不適合責任とは

売買契約により売主が買主に引き渡した目的物に不具合があった場合に、

売主が買主に対して負う責任を「契約不適合責任」や「担保責任」と言ったりします。

不動産だけでなく、不動産以外にも買ったものに不具合があった場合は売主に文句言いますね。

たとえば、懐中電灯買ったら電池入れても点灯しなかったり

服を買ったら敗れていたとか、カルピス１ダース(１２本)頼んだら１本足りなかったりとかです。

引き渡された目的物が

種類(スイカ買ったらメロンきた)

品質(家買ったらシロアリいた)

数量(カルピス１０本頼んだら９本しかなかった)

について適合しない時は買主は売主に、ちゃんとしろよオイ！と文句言えるのです。

言われた売主は欠陥があったのを知らなくても売主に落度がなくても売ったものの責任を負わなければなりません。

これを無過失責任と言いました。

出来ることは

・履行の追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・解除権の行使

を買主ができます。

履行の追完請求とは？

買主は、売主に対して、修補しろ・代替物もってこい・不足分よこせの請求をすることができます。

修補請求

修補請求はその名の通り、壊れているものを修理をしてと請求

代替物引渡し請求

壊れてたものを別の商品渡せと請求ができます。

不足分引渡し請求

カルピス１本不足しているのですから１本持ってこいと請求できます。

追完請求は買主が希望する方法による追完を請求することが可能です。

目的物が壊れていたら、修理しろ又は、代替物を引渡せと請求して良いです。

売主は買主の言われたように追完するのですが、買主に不相当な負担を課するものでないときは、

買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることもできます。

例として時計買ったら壊れていた場合、修補請求を受けたけど同じ型の別の時計を渡しても良いと言うことです。

代金減額請求権とは？

買主が相当期間を定めた履行の追完請求をしても

売主がやってくれないときに買主は、売主に対して代金の減額を請求できます。

ポイントは、履行の追完請求をしても、やってくれないときに代金減額請求ができるのです。

引渡しを受けた目的物に不適合があるからといってすぐに、「値引きしろ！」はなんかクレーマぽいですね。

まずは直せちゃんとしろと言ってからなのです。

ただし、以下の場合には、履行の追完の催告をせずに、すぐに代金減額請求ができます。

・履行の追完が不能であるとき(修理無理なとき)

・売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき(絶対やらないと売主が言ってるとき)

・契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の時又は一定期間内に履行をしなければ目的を達することができない場合に、履行なくその期間を経過したとき(クリスマスパーティのためにホールのケーキ３つ頼んだら２つしなこなくて、早く持ってこいって言ったら大晦日になるとか言われた時)

民法は無駄なことはやらせない、待っても無駄だからすぐに代金減額請求ができるのです。

解除権の行使とは

欠陥あるから契約をなかったことにして返品することです。

債務不履行と同じに考えて下さい。

目的物に不適合があったということは、売主（債務者）は、物は渡していてもちゃんとしたものの履行できていない状態なので

買主（債権者）は、債務不履行を理由とした解除権の行使ができます。

ただし、その不適合が、軽微なものであるときは解除をすることはできません。

軽微な場合は解除できない！

債務不履行の時もありましたが覚えて下さい。

損害賠償請求

欠陥によって買主に損害を与えたら買主は売主に損害賠償できます。

ここも債務不履行と同じに考えて下さい。

よって、売主（債務者）の責に帰すべき事由が必要なので

損害賠償は相手に責任(故意・過失)がないとできない！

のです。

通知期間のはなし

種類又は品質の契約不適合の場合に

売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引渡しをした場合、

買主がその不適合を知った時から１年以内にその旨を売主に通知しないときは、

買主は責任追求ができなくなります。

つまり、欠陥を発見してから１年以内に売主に対して欠陥あるよと

不適合があると伝えなければならないのです。伝えないと責任追及できなくなります。

あくまでも、不適合があったという事実を伝えれば良いので、

知った時から１年以内に履行の追完請求や損害賠償請求等の権利を行使しなければならないわけではないです。

契約不適合責任は、上記の通知の期間制限とは別に、消滅時効による制限があり、

買主が不適合を知った時から5年間

または

目的物の引渡しの時から10年間で消滅時効にかかるという点は注意してください。

でわわ('ω')ノ

契約不適合責任～講義速攻復習(水野塾２回目・スーパー合格Aの５回目後半)