日常の中で、肩がこる、腰が痛む、頭がズキズキする…など、「痛み」はとても身近な存在です。
でも、「痛みってなんですか?」と聞かれたときに、きちんと説明できる人は実はあまり多くありません。
「痛み」と一言で言っても、実は原因やメカニズムにはいくつか種類があり、それによって対処の方法も変わってきます。
たとえば、「腰が痛い」という場合でも、その痛みがどこから来ているかによって、アプローチは大きく異なります。
まずひとつ目は、「体の組織が傷ついたときに感じる痛み」です。
これはいわゆる“感覚的な痛み”で、筋肉や関節などに実際の損傷があるときに起こるもの。
ケガをしたり、炎症があったり、負担がかかりすぎていたりと、目に見える原因があるため、比較的分かりやすい痛みです。
そして二つ目は、「心の状態が影響して起こる痛み」です。
これは“情動的な痛み”と呼ばれ、ストレスや不安、怒り、緊張など、感情が大きく関係しています。
たとえば、同じような肩こりでも、イライラしている日やプレッシャーを感じている日には、痛みが強く感じられることってありますよね。
これは心の緊張が、体の痛みを増幅させてしまっている状態です。
さらに最近では、「思考や記憶」が関係する痛みもあることが分かってきました。
これは“認知的な痛み”と呼ばれます。
たとえば、過去にある動作をしたときに強い痛みを感じた経験があると、
「また同じ動きをしたら痛くなるかも」と考えただけで、本当に痛みを感じてしまうことがあります。
ちょっと例えるなら、「梅干しを見ると唾が出る」のと同じように、脳が過去の経験をもとに反応してしまっている状態です。
実際には体に損傷がなくても、「脳が痛いと判断してしまっている」わけですね。
このように、「痛み」と言っても、
・実際に体に異常がある感覚的な痛み
・心の状態に左右される情動的な痛み
・記憶や思い込みが引き起こす認知的な痛み
という3つの種類があるとされています。
だからこそ、「ただ湿布を貼れば治る」「痛み止めを飲めばいい」というだけでは解決しない痛みもあります。
痛みとうまく付き合っていくためには、体だけでなく、心や思考にも目を向けることがとても大切です。
「なかなか痛みが良くならないな」と感じている方は、もしかすると心や脳の働きが関係しているかもしれません。
少し視点を変えることで、改善へのヒントが見つかるかもしれませんよ。
氣よし鍼灸院では、痛みの状態を診断して痛みのレベルに合わせは鍼治療を行っています。
痛い部分に鍼をしてもよくななることはありません。
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