『見守ることも愛だよ』

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5歳の時、
サザエさんの最終回の話を
いとこのお兄ちゃんから聞いて
（飛行機事故で全員、海に還るってやつ）

夜、悲しくて
泣きながらお母さんに
「サザエさんみんないなくなるの寂しい」
と訴えたことがあった。

また、当時の家の近くに
神社があって

初詣の時に
心の中で思っていたのは

「おかあさんも、お父さんも
弟も、じいちゃんもばあちゃんも
いとこの〇〇ちゃんも、
おじちゃんおばちゃん全員が
長生きしますように」

だった。

高３の春に
母がくも膜下出血で
生死を彷徨った時も、

“

大学も諦めます！
親の言うことなんでも聞くから、
お母さんが元気になりますように！

”

と寝る前に毎晩
願っていた。

娘が生まれてからも、
この子が事故や事件に
巻き込まれたら
私はもう生きていけない。

どうすれば、
守っていけるか？

と子どもの悲しいニュースを
見聞きするたびに
胸が締め付けられるようになって

自分の愛の深さと同時に
苦しくもなっていた。

私は、これまでの人生で
大切な人を守りたい

愛する人に悲しい思いをさせたくない

とずっと思い続けていて、

でも、
社会人になって
この愛の深さだけでは
やっていけないって
思うようになった。

愛をもって
人と関わると、搾取されたり
いいようにこき使われる

子どもの頃の私のままだと
無駄に傷ついてしまう

心が汚れた感じがしてきて、

だから、
あえて感情に蓋をして
クールに振る舞うように演じてきた。